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 芭蕉db
(佐夜中山集)
(うばざくら さくやろうごの おもいいで)
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 寛文4年作。21歳。
 姥桜は、八重桜、避寒桜の一種。開花期に葉が無いことから「歯無し」の老婆のようであるというのでこう呼ぶ。八重でなまめかしい色っぽさから年増女にも喩えられる。
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姥桜咲くや老後の思ひ出
 あまり感じの良い句ではない。貞門俳諧の軽口風の作だが品位に乏しい。若さが目立つ。一句は、老後に一花咲かせようとて、姥桜が咲いているなぁといった意味。今日のような高齢化社会には歓迎されない句ではある。芭蕉の師の季吟になるともっとひどい、「むづ折れやぽくり往生姥桜」(季吟『山之井』)。