芭蕉db

庭訓の往来誰が文庫より今朝の春

(六百番俳諧発句合/江戸広小路)

(ていきんのおうらい たがぶんこより けさのはる)

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 延宝6年、芭蕉35歳の時の作。元旦。この年12句が現存する。

庭訓の往来誰が文庫より今朝の春

 「庭訓の往来」は江戸時代寺子屋で使う教科書。手紙文例集。そのはじめには年賀の挨拶文が掲載されていた。庭訓の往来を入れる箱が「文庫」。この新春、どの文庫の持ち主の子供が賀状の手習いをはじめることだろう。