芭蕉db

白芥子や時雨の花の咲きつらん

(鵲尾冠)

(しらげしや しぐれのはなの さきつらん)

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 天和元年(38歳)頃から天和4年(40歳)頃までの間。
 なお、この時期の制作年次不明のものとして、15句がある。

白芥子や時雨の花の咲きつらん

 白芥子の花が咲いた。その頼りなさはまるで時雨のはらつく感じがする。だから、白芥子は時雨が花になったのではないだろうか。
 筆者には、時雨と芥子の類似性というこの感じがまるで分からないが、芭蕉にはそう感じたのであろう。季題は時雨にはなく、芥子の咲く夏である。