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芭蕉db
納涼
(真蹟短冊)
(ようてねん なでしこさける いしのうえ)
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貞亨4年夏。
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酔うて寝ん撫子咲ける石の上
ナデシコは、万葉仮名で「石竹」と書いた。それゆえ、「なでしこの種をし言はヾいはほ哉」(宗養)などという句もある。たしかに撫子は山地の乾燥した岩場かその風化したような場所に好んで生える。
一句は、呑んで酔ってナデシコが咲く岩の上で一緒に寝てみたい、というのだが同感だ。
ナデシコには、ヤマトナデシコやカラナデシコなどがある。現代では、前者を日本の古典的女性美に譬えることがあるが、この時代には未だ無いので、そのような解釈は無用である。
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