芭蕉db

武蔵野や一寸ほどな鹿の声

(俳諧当世男)

(むさしのや いっすんほどな しかのこえ)

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 延宝3年、芭蕉32歳の時の作。現存する句4句ある。

武蔵野や一寸ほどな鹿の声

 広い武蔵野では鹿の声さえも小さく聞こえる。武蔵野での体験かどうか疑わしい。「一寸」という長さを言いながらつづいて声の小ささに落としたところが談林俳諧だったのである。